コラム:退職切り出し方のマナー・退職理由で気をつけたいポイント
投稿日 : 2019.10.02
転職活動において最後の壁となるのが、現在働いている会社に退職を伝えることです。せっかく転職が決まっても、退職の手続きが長引いて入社が遅れたり、最悪の場合、内定が取り消しになってしまうこともあります。
そこで今回の記事では、スムーズに円満退職するための退職の切り出し方や伝え方のポイントをご紹介していきます。
退職を伝える相手は誰でもいいわけではありません。また、自分の都合ばかりを優先して、会社の繁忙期に伝えることも避けたいもの。まずは、いつ・どこで・誰に退職を切り出すべきなのかを、しっかりと心得ておきましょう。
退職を申し出るには、想定している退職日の1.5~3ヶ月前が理想です。法律的には2週間前に申し出れば問題ありませんが、仕事の引き継ぎなどを考えると現実的ではありません。スムーズに引き継ぐためにもスケジュールに余裕を持って申し出ましょう。
繁忙期や大型プロジェクトを受注したタイミングは、できれば避けるようにしましょう。引き継ぎが上手くいかなかったり、場合によっては、「忙しい」ことを理由にずるずると引きとめられてしまう可能性もあります。
就業時間中は誰もが会議やアポイントメントなど、やらなければならない仕事に追われています。そのため、退職を申し出るなら就業時間以外を狙いましょう。
ただし終業後は、制限なく引き止められるリスクもあります。就業前やランチの時間を利用するのがおすすめです。
退職の申し出をするなら、周りに人がいないところで話しましょう。誰かに話を聞かれてしまえば、根も葉もない噂を立てられかねません。必要最低限以外の人の耳に入らないように、最新の注意を払ってください。
退職を伝える相手は、直属の上司です。上司を飛び越えて、さらに上の役職の人に先に伝えてしまうと、直属の上司は立場がありません。例外として、小さな会社であれば直接社長に伝えるのもいいでしょう。
退職を申し出るなら、突然伝えるのではなく、しっかり会議やミーティングの場を設定して伝えましょう。アポを取る際は退職の話はせず、「お話があるのですが、お時間頂けますでしょうか」と伝えて、場を設定するだけにしましょう。
退職の申し出をする際には、退職理由の伝え方も重要です。角が立たないよう、注意を払って退職の意志を伝えましょう。
退職の意志をしっかり見せることは重要ですが、それだけでは印象は悪くなってしまいます。退職の意志を伝えた後はすぐに感謝を伝えましょう。
誠意を見せるというだけでなく、感謝の言葉を言ってくる相手に対して、強く出たり、引き止めたりするのは、心理的に難しくなるからです。
相談するというスタンスで話を切り出してしまうと、交渉の余地が生まれてしまいます。相談が必要になるのは、退職の話が決まってから。その際も、どの仕事を誰に引き継ぐかなど、業務的な相談にしましょう。
また、退職を伝えるアポを取る時も、「相談があります」ではなく「大事なお話があります」と言って時間をもらいましょう。
退職理由を聞かれた際に、会社への不満を伝えるのはNGです。仮に会社の不満がある場合でも、個人的な理由としましょう。
社会人としてのマナーという意味合いもありますが、不満を伝えてしまうと「解決するから」と引き止めの理由になってしまうからです。退職理由に関しては、あまり深く伝えない方がいいでしょう。
転職先の社名は言わない方が無難です。すでに転職先が決まっていても、「まだ決まっていない」「これから転職活動をする」と言っておきましょう。
社会ではどんな繋がりがあるか分かりません。もし上司と転職先の会社に繋がりが合った場合、転職の妨害をされる可能性もゼロではありません。余計なトラブルを生まないためにも、口をつぐんでおく方がいいのです。
退職日を一方的に断言してしまうのはNG。あくまでも退職日の「希望」を伝えた上で、引き継ぎなどを考慮して上司と相談しながら退職日を決めましょう。
退職する意志は強く持ちながらも、詳細に関しては柔軟に対応すると、円満に退職できる可能性が高いです。
上司に退職の意志を伝えた後も、正式に退職日が決まるまでは、周りの人には退職することは伝えないでおきましょう。思いもよらない噂が立つのを防ぐためです。退職日が決まったら、正式に退職する旨を伝える場をもつのがいいでしょう。
生涯雇用が一般的でなくなった現代では、スムーズに退職するのは重要なスキルとなっていきます。辞めた会社や、今の上司・同僚も今後どのように仕事で繋がるかわかりません。もう会わないからと印象を悪くしてしまうと、将来仕事に悪影響がでる可能性もゼロではありません。辞める職場にも迷惑をかけないように、円満に退職できるようにしましょう。
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