コラム:宅建試験の勉強時間ってどのくらい?科目ごとの勉強時間など解説
投稿日 : 2019.11.11
不動産業界に勤めている方や、これから転職を考えている方の中には、宅建試験の取得を検討している方もいらっしゃるでしょう。
しかし、宅建試験は難関試験とまではいかないまでも、しっかり勉強しなくては、まず合格できない試験です。
では、宅建試験に合格するためには、どのくらい勉強時間を確保する必要があるのでしょうか?
本記事では、宅建試験に合格するのに必要な勉強時間についてお伝えしていきます。
目次
まず、宅建に合格するのに必要な勉強時間はどのくらいなのでしょうか?
資格の学校TACによると、宅建に合格するのに必要な時間は標準的には350時間~400時間であるとのことです。
もちろん、大学で法学部だったとか、暗記が得意だとか、人により状況は異なりますが、少なくとも250時間以上の時間は必要です。
参考:資格の学校TAC
次に、宅建に合格するのに必要な標準的な時間である350時間を、働きながら捻出するにはどうすればよいかを見ていきましょう。
まず、1日1時間勉強すれば、1年で365時間の勉強時間を確保できることになります。
しかし、実際のところ働きながら毎日1時間勉強するのは簡単なことではありません。
「毎日1時間勉強する」と決めて勉強できる方はよいでしょうが、そうでない方がほとんどではないでしょうか。
宅建のような試験に合格することを目標とするのであれば、できるだけ短期間の方が効率がよく、モチベーションも維持しやすいです。
そこで、毎日1.5時間勉強するのに加え、休日(週1日)は8時間勉強することを想定すると、1.5時間×6日+8時間=週17時間となります。
このペースで350時間の勉強時間を確保するにはおおよそ20週、5カ月弱位必要という計算です。
なお、週休2日の場合、1.5時間×5日+8時間×2日=週23.5時間とすることもできます。この場合はおよそ15週間、3カ月強で350時間を消化できます。
短期間で集中してやるのか、少し余裕を持たせて長期的に取り組むのかは、自分の生活スタイルや仕事の状況に合わせて決めるのが一番です。
上記では毎日の勉強時間を90分に設定していますが、これは大人の集中力の限界がおよそ90分であるという理由からです。
しかし、実際には一人ひとり、集中力の限界には違いがあるそうです。
参考:短時間サイクルで効率的な学習を。医学生がおすすめする「短時間集中型勉強法」/STUDY HACKER
せっかく勉強するのであれば、ベストな状態で進めたいもの。
上記の記事にあるような「短時間集中のクセをつける」、「勉強後のごほうびを用意する」など、勉強を続けるには工夫が必要です。
宅建士は「権利関係(民法)」、「宅地建物取引業法」、「法令上の制限」、「その他関連知識」の4科目がありますが、それぞれどのくらいの勉強時間を目安にするとよいのでしょうか?
以下、筆者の独断で時間の割り振りを見ていきたいと思います。
まず、宅建業法については80時間と他の科目に比べてやや少ない時間で設定しました。
宅建業法は比較的、問題の内容が簡単なものが多く、取り組みやすいはずです。
まずは宅建業法を勉強し、理解が進んだら次の科目の勉強を開始。その後、過去問を解きながら復習を重ねていくと効率的に進められるはずです。
権利関係(民法)は宅建試験の要となるもので、民法をしっかり理解しているかどうかで合否が決まると言われています。
このため、150時間と一番多くの時間を確保すべきと考えています。
ただし、民法については非常に難度の高い問題が出ることもあるため、7割程度の点数を確保することを目標とし、難しい内容については深入りしないよう線引きすることも大切です。
その他法令は、理解というより覚えることが多いため、しっかり勉強時間を確保することが大切です。
不動産業界に勤めている方が宅建試験を受ける場合、業務で得た知識を活かしやすい分野となっています。
逆に言うと、勉強した内容を現場で活かしやすいとも言え、そうした意識で取り組めば勉強もはかどるのではないでしょうか。
その他法令の中の難度の高い問題については無理に取り組まず、5割~7割程度の点数獲得を目指すとよいでしょう。
その他関連知識については、その他の科目の勉強を終えてから過去問を解きながら知識を得ていくとよいでしょう。
5問免除の対象となる部分で、条件を満たす方は必ず免除を受けることをおすすめします。
4科目それぞれの勉強法については、別の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
宅建試験の勉強時間についてお伝えしましたが、特に働きながら勉強するのであれば、目標設定は甘めにすることをおすすめします。
時間を取ることが難しい場合は、「毎日2時間勉強する」とするよりも「1日30分は必ず勉強する」と決めて、その目標を達成した自分を褒めてあげる方が勉強が長続きします。
ただし、「絶対に1回で合格する」という意識を持って目標設定するようにしましょう。
「今年は仕事が忙しいから勉強時間が確保できなかった」といっているようであれば、来年も同じことをいっている可能性が高いです。
「どれだけ忙しい中でも勉強する人は勉強している」ことを肝に銘じて勉強に取り組むとよいでしょう。
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