コラム:年俸制と月給は何が違う?年俸制のメリット・デメリット
投稿日 : 2019.11.15
給与の支払い形態は「月給制」が一般的ですが、一部、「年俸制」にしている会社もあります。
では、年俸制の場合は、月給制と何がどう違うのでしょうか?支払い方法や残業代についてなど、年俸制と月給制の違いに焦点を当てて、解説していきます。
目次
年俸制=成果で報酬が決まる(成果主義)と思っている人もいますが、相関関係はありません。給与を1ヶ月単位で決めるのが「月給制」、1年単位で決めるのが「年俸制」というだけの違いです。
年俸制では1年単位の給与が決められていますが、一括で支払われるわけではありません。労働基準法では「毎月1回以上の支払いの原則」が定められているため、年俸を12で割った金額が毎月支払われるケースが多いようです。
月給制では、月ごとの賃金額があらかじめ決められています。一方、年俸制の場合は、年俸を月数(12ヶ月)またはボーナスを含めた月数(14か16)で割った額が毎月支払われます。
考え方は異なりますが、毎月決まった金額が支払われることに変わりはありません。
月給制の場合、賞与は会社の業績や個人の成績によって左右されます。年俸制の場合も考え方は同じですが、賞与が年俸に含まれているケースが多いようです。
残業代は、月給にも年俸にも含まれていません。つまり、月給や年俸とは別で、残業代が支給されるということです。
ただし、「ひと月あたり○時間の時間外手当を含む」など、みなし残業(固定残業代)がある場合には、規定の残業時間を超えるまでは残業代が発生しません。
各種手当は就業規則によって定められているため、会社ごとに異なります。ただし、年俸制の場合は各種手当に関する規定が存在しない場合もあるため、確認が必要です。
月給制 | 年俸 | |
賃金の決定単位 | 月 | 年 |
支払い方法 | 毎月 | 毎月1回以上 |
月ごとの賃金額 | 月ごとに決められた金額 | 年俸を月数(12)か、賞与を加えた月数(14か16)で割った金額 |
賞与 | 会社の業績や個人の成績によって額がきまる | 年俸に含まれている |
残業代 | 規定によって支払われる | 年俸に含まれている場合がある |
各種手当 | 規定によって支払われる | 月給制と同じ。 もしくは規定がない場合もある |
年俸制はあらかじめ1年間の給料が決められているため、途中で減給される心配はありません。
年間の収入がわかっているため、収支計画を立てれば、安心して大きな買い物をしたりローンを組んだりできます。
年の途中で華々しい成果を挙げた場合、月給制では賞与などにすぐに反映されることもありますが、年俸制では早くても翌年にしか反映されません。
年俸制では1年毎に給与が決められるため、大きな減額も覚悟しなければなりません。減額された場合、次は1年間、給与が増えないこともデメリットといえます。
年俸制の会社に転職する、もしくは年俸制に切り替わった際には次のことを忘れずに確認しましょう。
先述した通り、残業代が別途支給されるかどうかは、会社の規定によって異なります。年俸の中に残業代が含まれている場合には、何時間で何万円分が含まれているのか確認してください。
年俸制の中に賞与が含まれている場合が多いですが、入社前に念のため確認しておきましょう。また、業績が大幅に伸びた場合には、別途、業績賞与が支給される可能性もあるので、合わせて確認しておければベストです。
どの手当が年俸に含まれていて、何が含まれていないのか確認してください。特に、通勤手当や住宅手当など、自分が利用する可能性のある手当については、入社前に聞いておきましょう。
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