コラム:週休3日を導入している企業とは?メリットデメリットも紹介
投稿日 : 2019.10.18
ひとことで週休3日といっても、大きく2つの種類があります。
上記2つのいずれかで週休3日制を導入する企業が増えてきていますが、どのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。
企業側、労働者側、それぞれの視点で考えてみたいと思います。
Yahooは2017年より週休3日制を導入しました。育児や介護、看護などを抱える社員の中から希望者を対象に導入しています。
現在の制度では、働く時間が短くなるため、給与も2割ほど減少してしまいますが、将来的には業務の効率化を行い、今の給与のままでの週休3日を実現することを目指しています。
2017年より一部の地域で、セールスドライバーを対象に週休3日を導入しています。それまで1日8時間労働だったものが、1日10時間労働になったので、総労働時間は変わりません。
ヨドバシカメラでは週休3日だけでなく、週休4日を選べる制度を導入しています。休みを増やすのは必須ではなく、週休1日から自由に選べます。
休みを増やせば、それだけ1日の労働時間も長くなりますが、まとめて家族との時間や趣味の時間に充てられます。
ユニクロは2016年より地域社員を対象に、週休3日を導入しています。出勤の日は1日10時間働いて、週4日勤務となります。対象となる社員に家族と過ごす時間や、自己啓発のために時間を使ってもらうことが目的です。
マイクロソフトは2019年8月の1ヶ月間限定で、週休3日を導入しました。休みを増やすというよりも、仕事の効率化を図り、週4日で5日分の仕事をこなすのが目的です。
週休3日を標準化することは考えておらず、あくまで時間の使い方を効率化させることが狙いだったようです。
週休3日を導入するメリットを、企業側、労働者側それぞれの視点から見ていきましょう。
週休3日を導入することで、「プライベートを充実させられる会社」という良いイメージができ、求職者が増えます。
優秀な人材を採用することができれば、当然、利益を増やしたり、事業拡大にも繋がります。
1日8時間では残業になっていた時間を、1日10時間の就業時間にすれば、その分残業時間は減らす効果が期待できます。
また、1日の労働時間を変えない場合でも、仕事が効率化されれば結果的に残業代を減らせます。
いち早く週休3日を導入することで、働き方に対して先進的な取り組みをしているというイメージに繋がります。
プライベートの時間が増えるため、子育てや介護、キャリアアップのための勉強などに充てられます。また、一部の企業では副業も認められているため、キャリアの選択肢を広げていくことが可能です。
週休3日、つまり出勤日が週4日であれば、電車に乗る回数と時間を減らせます。
特に、都心で働いている人は、満員電車など通勤によるストレスを少なからず抱えているはずです。週休3日を導入すれば休みが増えるだけでなく、ストレスも減らせます。
労働時間が短くなると、自然と時間を意識して働くようになるため、生産性を向上させらせます。
単に作業スピードをあげるだけでなく、無駄な作業や効率化できることを見直せば、時間を減らしても同じ成果を出せるようになります。
週休3日はまだ一般的ではないため、取引先も週休3を導入しているケースは稀です。休みによって対応が遅れれば、対応先との関係性に影響が出ることも考えられます。休みの場合は別の人が対応するなど、対策を考えなければなりません。
1日の労働時間を変えずに週休3日を導入した場合は、全体の労働時間が20%減ることになります。減った分の労働力は、無駄な作業を省いたり、うまく外注したりするなどして業務の効率化を図らなければなりません。
全体の労働時間が変わらなければ、週休3日によって1日の労働時間が長くなります。帰宅する時間が遅くなったり、残業代が減るなどのデメリットが生じることになるでしょう。
1日の労働時間が変わらなければ、残業時間が減るので、収入も減ることになります。ただし、収入を減らしてでも労働時間を減らしたい人にとってはデメリットにはなりません。
会社にいる時間が短くなるため、対面で同僚とコミュニケーションをする機会が減ったり、クライアントとの連絡が難しくなるケースも考えられます。仕事をやりづらいと感じる人も出てくるでしょう。
週休3日は企業、労働者ともにメリットだけを享受できる制度ではありません。目的に合わせて、どのように導入していくかは、今後の経営者の課題になっていくでしょう。
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