コラム:育休の期間や条件を解説!2回育休がとれる「パパ休暇」とは
投稿日 : 2019.12.25
男性が育休をとれるのは、福利厚生の充実した大手企業だけだと思っていないでしょうか。しかし、育休は育児介護休業法という法律で定められており、その中で男性も育休をとる権利が定められています。しかし、法律で男性と女声で期間が異なるため、正しく理解しておく必要があります。
この記事では男女別に育休について紹介していきます。育児中、もしくは出産を控えた夫婦は参考にしてください。
目次
男女別に育休の期間や制度について見ていきましょう。
まずは女性の育休から紹介していきます。女性の育休は産休が終わり次第、自動的に育休に切り替わります。産休は出産後8週間までとることが法律で決められており、産後の産休は本人の意思に関わらず休まなければなりません。育休を申請していれば、産休終わりの次の日から育休がスタートします。
育休は原則として子供の1歳の誕生日の前日までとされています。しかし、保育園に入園できない場合は1歳6ヶ月まで延長できます。さらに、待機児童問題により、1歳6ヶ月の時点でも入園できなかった場合には、申請によって最長まで2年まで育休を延ばすことができるようになりました。
男性の場合は、配偶者の出産日当日を育休の開始日とできます。終了日は女性と同じで、原則子供の1歳の誕生日の前日です。また、女性と同じように保育園に入園できない場合は1歳6ヶ月まで、それでも入園できない場合は申し出をして最長2年まで延長可能です。
以前は男性の育休は1度しかとれませんでしたが、平成29年の改正育児・介護休業法の「パパ休暇」により、男性が2度育児休暇をとることができるようになりました。パパ休暇は、配偶者の出産後8週間以内に育児休業を取得した場合、特別な事情がなくとも再度、育休を取得できる制度です。1度目の育休で配偶者の産後ケアをして、1度復職した後に、今度は配偶者の復職をサポートするために育休を取得することができます。
「男性と女性が交代で育休をとりたい」「男性と女性が同時に、かつできるだけ長く育休をとりたい」といった子育て・復職計画に合わせて「パパ・ママ育休プラス」が利用できます。パパ・ママ育休プラスとは、条件に該当した場合に、育休の期間を子供が1歳2ヶ月になるまで延長することができる制度です。パパ・ママ育休プラスを取得するための条件とは下記の3つになります。
育休中は原則会社から給金が発生しませんが、国から手当をもらうことができます。どのような手当をもらえるのか、概要と条件について見ていきましょう。
雇用保険の被保険者が、育児休業期間中に雇用保険から支給される給付金です。支給額は育児休業を開始してから180日間は、育児休業を開始した時の給与額の67%、それ以降は50%です。育休は最大2年まで延長することができ、その場合も育児休業給付金は支払われます。そのためには保育園に入れないことを証明する「入園不承諾通知書」等の証明書も会社に育休延長の手続きに必要です。
育休は出産をすれば誰もが取得できるわけではありません。育休の申請をした時点で、同一の会社に1年以上働いていることや、育休が終わった後も同じ会社で働き続ける予定でいることなどの条件があります。
また、育児休業給付金を受けている期間中に退職した場合には、その退職日を含む支給単位期間(原則30日)の一つ前の支給単位期間までは支給対象となります。退職日が支給単位期間の末日の場合は、その期間も支給対象となります。
育児休業給付金は原則、出産から4ヶ月後の時点で育休取得から約2ヶ月程度で支払われます。一般的に2ヶ月ごとに支払われますが、申請を行えば1ヶ月に一度支払ってもらえます。毎月支払ってもらえると思っていた方は、家計の資金繰りを見直すか、申請して1ヶ月に1度支払われるようにしましょう。
育休をとるということは、原則復職して同じ会社で働くことを意味します。そのため、出産や育児が大変でも、復職しやすいように気をつけることがあります。育休をしている間は、あなたがしていた仕事を別の誰かにお願いすることになりますし、場合によっては採用をしないといけないかもしれません。
会社にも手間をかけてしまうことになるので、育休前や育休中も会社へのケアを忘れないようにしましょう。具体的には育休前に仕事をしっかり引き継いだり、育休中の報告を忘れないことです。出産や復帰の目処を普段から会社に報告しておくことで、会社も受け入れ準備ができるため、スムーズに復職できるでしょう。
誰でも取得できる産休に比べ、育休は取得するのに条件や制度があるため、申請する前によく確認しましょう。育休中の過ごし方次第で復職のしやすさも大きく変わるため、子育てが大変でも頭の片隅に復職する意識をもっておきましょう。
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