コラム:高齢化が進む建設業界!年代別・転職を成功させるポイント
投稿日 : 2019.06.07
建設業界への転職を検討するのであれば、業界の動向について知っておくことが大切です。
建設業界は高齢化が進んでおり、業界全体の就業人数が減少し、求人数は増加しています。
本記事について、これら建設業界の現状についてデータを見ながら解説していくと共に、年齢ごとの転職のポイントをお伝えしていきます。
まずは建設業界の現状について、データを見ながら確認していきましょう。
建設業就業者数は、若年者の就業数が減ったこともあり、減少傾向にあります。
国土交通省の「建設業及び建設工事従業者の現状」を見てみると、建設業就業者数は平成9年時点で685万人だったものが、平成28年には492万人にまで減少。ピーク時対比で▲28.18%となっていることが分かります。
また、年代別で見てみると15~19歳が2.6万人、20~24歳が13.9万人、25~29歳が19.2万人。29歳以下を全て合わせても全体の1割以下となっています。
一方で、55歳~59歳は33.8万人、60~64歳で35,7万人、65歳以上が42.4万人と、55歳以上が全体の3割以上を占めています。この年代は10年後には大半が引退し、業界が人材不足になることが予想されています。
次に、建設業界の有効求人倍率を見ていきましょう。
建設業界の有効求人倍率はオリンピック需要や人手不足を反映して、年々増加傾向にあります。
ヒューマンタッチ総研の「建設業界人材動向レポート(平成31年4月)」によると、有効求人倍率は6.78倍となっています。
また、新規求人数は37カ月連続で前年同月を上回り、新規求人倍率は8.94倍となるなど軒並み高い水準であることが分かります。
続いて、建設業界への転職者は何歳で転職しているのか、平均年齢を見てみましょう。
先述の通り、建設業界は平均年齢が高く、人手不足ということもあり、高齢でも比較的転職しやすくなっています。
例えば、転職サイトDODAの調査によると、技術系(建築/土木)は全体の中で上から2番目に平均年齢が高く、34.3歳となっています。
なお同データによると、技術系(建築/土木)は年齢が高くても転職しやすい傾向にあり、一時は37歳程度だったこともあります。しかし、人手不足により未経験者歓迎の求人が増えたことから、実際に転職を成功させた人の平均年齢が低くなってきています。
次に、建設業界への転職を成功させるポイントについて年代別に見ていきたいと思います。
まずは20代の転職です。
20代は資格を取ってキャリアチェンジするなど、業界未経験でも就職しやすい年代です。
比較的高年齢でも転職しやすい業界とはいえ、年代が上がれば難度が高くなることは変わりはありません。建設業界に挑戦したいと思っている方は早めに決断することが大切です。
未経験からの転職の場合でも、建設業界の中でどのような仕事をしたいのか、例えばハウスメーカーに就職したいのか、ゼネコンがよいのか、設計事務所がよいのかなど自分の進むべき道についてはしっかり定めていくことが重要です。
20代であれば未経験からでも挑戦しやすいものの、自分のやりたいことを明確にせず、あいまいなまま転職を繰り返してしまうのはNGです。
転職した会社が自分に合わなかった時に、次の転職がしづらくなる可能性があります。
20代での転職はチャンスが多いですが、軽い気持ちで転職を繰り返すことは避けましょう。
次に、30代からの建設業界への転職について見てみましょう。
30代からのキャリアチェンジとなると、前の仕事より年収がアップすることは少ないです。
特に、30代になると家族ができて転勤を避けたいといった要望も出てくるかと思います。そのことが要因で年収が下がってしまうこともあります。
30代の転職では、家族と自分のキャリアどちらを優先させるかを考える必要があります。
自分のやりたいことがある場合でも、奥様の反対に合うこともあるでしょう。
家族と話し合いながら、自分のキャリアについて決めていくことが大切だと言えます。
最後に、40代から建設業界への転職するケースについて見てみます。
40代で転職をした場合、その次の転職は難しいことが多いでしょう。
基本的には、最後の転職のつもりで臨む必要があります。
そうなると、定年が何歳か、また定年まで勤められる会社なのか、定年後の再雇用はあるのかといったことも見ておかなければなりません。
前職で秀でた業績を上げていたり、マネジメント経験が豊富だったりといった方であれば、それらの経験を見込まれヘッドハンティング等で年収アップも期待できるでしょう。
しかし、そうした求人は(高給であるが故に)成果が上がらなければクビになってしまう可能性もあります。
40代での転職では、収入を取るか、最後の転職と考えて安定した企業を選ぶか、どちらを優先させるかを決めておくことが大切です。
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