コラム:仲介と買取の違いとは?それぞれのメリット・デメリットをご紹介
投稿日 : 2022.05.11
不動産を所有している方が、売却しようとするとき、仲介と買取、個人間売買の3つの方法があります。
本記事では、不動産業界の一般的な知識として、これらの違いやメリット・デメリットをご紹介していきたいと思います。
目次
不動産を持っている方が売却しようとするとき、その方法としては主に以下3つが考えられます。
以下でそれぞれ解説していきます。
仲介とは、不動産の取引に対して、不動産会社が仲介業者として契約を取り持つというものです。
取引を成立させると、不動産会社は仲介手数料を受け取ることができます。
不動産を在庫として持つ必要がない分、リスクの少ない業態だといえるでしょう。
買取と比べると、相場に近い価格で売却しやすいことから、多くの取引が仲介でなされています。
利用者側の仲介のメリットとしては、先述の通り、相場に近い価格で売りやすいという点です。
少しでも高く売りたいと思えば、時間はかかるかもしれませんが、仲介を選んだほうがいいでしょう。
業者側の仲介のメリットは、こちらも先述した通り、在庫リスクなく業務に取り組むことができ、取引が成立すれば仲介手数料を得られるということが挙げられるでしょう。
なお、仲介手数料については以下記事で詳しく解説しています。
利用者側の仲介のデメリットとしては、取引成立するまで時間がかかる可能性があるということです。
不動産会社は、仲介契約を結ぶと、インターネットやチラシなどで物件を広告し、問い合わせがあれば物件を案内するという流れになります。
すぐに購入希望者が現れればよいですが、そうでない場合は数カ月以上売れないこともあるのです。
業者側の仲介のデメリットとしては、競合が多いということが挙げられます。
一般媒介契約の場合、1つの取引に多くの不動産会社が関わるため、成約するためのハードルが高くなるのです。
不動産会社は契約するまでに広告費や人件費を負担する必要がありますが、契約にならなければ報酬を得ることはできません。
高い営業力がなければ、会社として存続していけなくなる可能性もあるでしょう。
買取とは、不動産を売却したいという人から、不動産会社が直接不動産を買い取るというものです。
なお、以下記事では買取再販業者について解説しています。
利用者は仲介手数料を支払う必要がなく、また条件がまとまればすぐに取引が成立するのが一般的なことから、手間がかからないといったメリットがあります。
一般の市場では売れにくい物件や、離婚や相続など売却に期限があるケースで利用するメリットが大きくなるといえるでしょう。
業者側のメリットとしては、自社物件として販売するため、競合が存在しないということが挙げられます。
十分に利益を挙げられるスキームを組み立てれば、仕入れ(=買取)数を多くしていくだけで利益を積みあげていくことも可能でしょう。
なお、自社物件を他の仲介業者に依頼して販売してもらうといったことも可能です。
利用者側の買取のデメリットとしては、相場より安くなってしまいやすいということが挙げられます。
不動産会社は買い取った後、リフォームなど手をかけて再販します。
このため、リフォーム費用分と自社の利益分を確保する必要があることから、相場より安い価格での買取となるのが一般的なのです。
業者側の買取のデメリットとしては、在庫リスクを負う必要があるということが挙げられます。
買い取ったはいいものの、長期間売れなければ不良在庫となってしまいます。
不良在庫を処分するために、大きく値下げして販売すると、赤字になってしまうこともあるでしょう。
なお、仲介・買取にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、これらを組み合わせて行っているケースもあります。
例えば、買取保証という制度では、当初は仲介として取り組み、一定期間売れない場合には不動産会社が直接買取といった形が取られます。
また、業者側としても、買取と仲介両方行っている不動産会社も多いでしょう。
個人間売買とは、その名の通り、売主が自分で買主を見つけて、そのまま契約する方法です。
この方法が取られる場合、基本的には不動産会社が関わることはありません。
ただし、不動産取引にはトラブルが多く、あまりおすすめできる方法ではありません。
そうしたトラブルを避けるために、自分で買主を見つけたとしても、仲介手数料を負担して、不動産会社に仲介を依頼するケースもあります。
不動産取引の方法として、仲介・買取・個人間売買それぞれの仕組みとメリット・デメリットを解説しました。
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