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コラム:サーキュラエコノミーとは?ビジネスに組み込む5つのモデル

投稿日 : 2020.05.15

サーキュラエコノミーとは?ビジネスに組み込む5つのモデル

サーキュラエコノミーとは?ビジネスに組み込む5つのモデル

今、世界では地球への負担を減らすため、「サーキュラー・エコノミー」という新しいビジネスの流れが普及しはじめています。国によってはサーキュラー・エコノミーのための規制も設けられており、企業にとっては将来的に責務になるといっても過言ではないでしょう。今後、日本でもその考え方が普及する可能性は高く、私達の働き方にも大きな影響を与えるはずです。

この記事では、サーキュラー・エコノミーと代表的なビジネスモデルを紹介していきます。新しいビジネスのあり方や働き方に興味のある方は参考にしてください。

リニアエコノミーとリサイクリングエコノミー

サーキュラー・エコノミーを理解するために、まずは従来の経済システムである「リニア(一方通行)エコノミー」と「リサイクリングエコノミー」について見ていきましょう。リニアエコノミーとは原材料を調達して、製品を作り、消費して廃棄するという一方通行の経済システムです。私達がこれまで経験してきたシステムなので、イメージするのは難しくありません。いわば「使い捨て」型の消費モデルです。

リニアエコノミーを続けていくと、2030年には地球2つ分の資産が必要になると試算されています。それを受けて、世界は地球の資産を無駄にせず、廃棄しない方向に動き始めました。そこで生まれたのが「リサイクリングエコノミー」です。廃棄物をリサイクルしてできるだけ無駄をなくす経済システムで、日本でも「3R(リデュース、リユース、リサイクル)」の考え方が普及しています。しかし、リサイクリングエコノミーも廃棄物が発生することが前提のため、地球が抱える課題の根本的な解決策とは言えません。

サーキュラー・エコノミーとは

「大量生産・大量消費・大量廃棄」を特徴とするリニアエコノミーとは違い、サーキュラー・エコノミーは今地球にある資産を循環させて利益を生む考え方を指します。持続的な循環を生み出すため、次の3つの原則があります。

①廃棄物と汚染を生み出さないデザイン(設計)を行う

②製品と原料を使い続ける

③自然のシステムを再生する

リサイクリングエコノミーは発生した廃棄物を有効活用しますが、サーキュラー・エコノミーはそもそも廃棄物を生み出さないことを前提にしています。一度作った製品はできるだけ、メンテナンスやリユースをしながら使い続けることを前提に作られており、リサイクルは最後の手段とされているのです。自然の資産を使う際には、最後は土に戻す、もしくはバイオマスに変えることを理想としています。

また、これまでは「環境にいいこと」と「経済的利益」は相反するものとして考えられてきましたが、サーキュラー・エコノミーは違います。ビジネスに取り入れることでより事業を成長させることができ、サーキュラー・エコノミーの活動は2030年までに新たに4.5兆円もの利益を生み出すと言われています。

サーキュラー・エコノミー型の5つのビジネスモデル

世界的なコンサルティングファームであるアクセンチュアによれば、サーキュラー・エコノミーをビジネスに取り入れるには、次の5つのビジネスモデルが推奨されています。

再生型サプライ

再生型サプライとは、リサイクルや生物分解な可能な原材料の製品や、繰り返し再生し続ける100%再生可能な製品を作ることを指します。例えばアパレル業界では、サステナブルな生産にこだわっているブランドが増えており、環境意識の高い海外ではビジネス的な優位性になっています。

回収とリサイクル

不要になった資源を回収して、リサイクルすることで無駄を減らす考え方です。海外では詰め替え容器による飲料、潜在、おむつなどのサブスクリピション制宅配サービスがあります。耐久性の高いパッケージを使うことで、安心して繰り替える利用することが可能になっています。

製品寿命の延長

耐久性に優れた製品を作ったり、中古品の修繕や再販をしたりすることで、製品の耐用年数を延長させ価値を生み出す考え方です。海外では不具合を起こしたパーツ単位で買い換えられるスマホが開発されています。ユーザーはバッテリーのみ、カメラのみ、ディスプレイのみを必要に応じて買い替え、長くスマホを使い続けられます。

シェアリングプラットフォーム

使われていない資産を他者と共有する考え方です。日本でもAirbnbやUberが進出したことにより「シェアリング・エコノミー」の考え方が広く普及しました。日本発のシャアリングサービスも数多く生まれており、今では様々な遊休資産がシェアされています。

サービスとしての製品

これまで売り切りだった製品を従量課金制のようなサービスに切り替える考え方です。例えば日本では電気シェーバーのブランドとして知られるフィリップスは、明るさに応じて料金が決まる照明サービスを展開しています。電球を売るという考えから「灯り」を売るビジネスに転換したのです。

 

 

海外では既にサーキュラー・エコノミー型のビジネスが数多く生まれており、近い将来日本にも上陸してきます。当然、私達の生活や働き方にも大きな影響を及ぼすことでしょう。新しい働き方に興味のある方は、ぜひサーキュラー・エコノミーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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